新しいグローバル広告キャンペーンの最終的なチェックリスト

グローバルに活動している広告主様は、広告を掲載している各国の広告キャンペーンの主な戦略について疑問に思うかもしれません。少ない労力でグローバルな広告キャンペーンの最適化を目指すために、結果に最も良い影響を与えるキャンペーン戦略を調査しました。

グローバルなスポンサープロダクト広告キャンペーンを初めて利用するかどうかにかかわらず、成功の可能性を最大化するために最初の数か月間に実行できる中核的なアクションがあります。こうしたインサイトに基づいた推奨事項は、新しい国で導入した場合に、スポンサープロダクト広告の掲載結果を高める可能性を秘めています。

このガイドでは、新しい国でスポンサープロダクト広告を設定するためのキャンペーンの基本を要約し、新しいマルチマーケットプレイスキャンペーンで推奨されるアクションについて詳しく説明します。また、すぐに参照できるように、すべての推奨アクションのチェックリストも用意されています。新しい国でスポンサープロダクト広告を立ち上げる際には、このチェックリストを使ってキャンペーンを長期的に成功させましょう。

• 「動的な入札 - ダウンのみ」では、販売につながる可能性が低いクリックに関して、Amazonがリアルタイムで入札額を自動的に下げる場合があります。
• 「動的な入札 - アップとダウン」戦略では、売上につながる可能性が高い、有望なクリックの入札額を上げたり、売上につながる可能性が低いクリックの入札額を下げたりすることがあります。
• 固定入札額の場合、Amazonはキャンペーン期間を通して設定した入札額のみを使用します。

プロからのアドバイス：

1. 成功したキャンペーンを他のマーケットプレイスにコピーする： キャンペーンのコピー機能を使用すると、数回のクリックで、パフォーマンスの高いキャンペーンを他の国にコピーできます。
2. 複数の国で同時に新しいキャンペーンを開始する： キャンペーン作成機能を使用すると、複数の国に関連性の高い新しいキャンペーンを、複数地域のマーケットプレイスで同時に開始できます。

これらの機能は、キャンペーンタイプやマーケットプレイスによっては利用できない場合があります。

これらの機能の使用方法を確認できます。

キャンペーンのモニタリングと微調整は成功への鍵です

新しい国で最初のキャンペーンを実施したら、キャンペーンマネージャーでそのパフォーマンスを定期的に確認するようにしてください。複数のマーケットプレイスで同じキャンペーンを実行している場合でも、結果が異なる場合があります。

以下に基づいてキャンペーンのベンチマークを定義します。

• ビジネス目標
• 最初のマーケットプレイスでのキャンペーンパフォーマンス
• 新しいマーケットプレイスごとに固有のパフォーマンス指標

次に、すべてのキャンペーンの予算と入札額を頻繁に確認し、各マーケットプレイスでのパフォーマンスに基づいてキャンペーン設定を最適化します。新しいキャンペーンを開始してから30日以内に予算と入札額の最適化を行うことが最善です。Amazon Adsはターゲティングを継続的に学習し、自動的に適応します。このため、キャンペーンを確認するたびに、新しいインサイトから何が効果的であるか把握することができます。

複数の国で広告キャンペーンを実施する場合、マーケットプレイスやターゲット設定ごとに異なる予算と入札額を割り当てることが必要な場合があります。複数のマーケットプレイスを展開する広告主様にとって、予算と入札額を綿密に監視し、うまく機能している分野に戦略的に資金を配分することが重要です。1つのキャンペーンの予算や入札額を少し増やすだけで、全体的な成果アップを狙うことができます。

動的な入札（ダウンのみ）を使用する

新しいマーケットプレイスでの最初のキャンペーンには、「動的な入札 - ダウンのみ」を選択することをおすすめします。この入札戦略により、売上につながる可能性が低いクリックの入札額をAmazonがリアルタイムで減らす場合があります。

これは、コストを管理し、関連性の低い商品検索用語やうまく機能していない掲載枠の支出の削減に役立ちます。希望する広告費用対効果（ROAS）が得られておらず、現在別の入札戦略を使用している場合には、「動的な入札 - ダウンのみ」をぜひ試してみましょう。

これは、数週間キャンペーンを実施し、パフォーマンスの分析やキャンペーン最適化の準備を行っている間に、支出をコントロールするうえで役立ちます。

検索ワードレポートを開き、どのキーワードまたはターゲティング既定値が自分にとって最も効果的かを確認し、入札額を増加させる候補として書き留めておきましょう。

入札額を戦略的に上げる

効果の高いものが特定できると、キャンペーンの全体的な費用対効果の改善につなげることができます。他のマーケットプレイスでのキャンペーン結果は、最初のマーケットプレイスで得られた結果と異なる場合があります。そのため、注目すべきパフォーマンス指標としてインプレッションと広告費用対効果（ROAS）に特に目を向けて、入札額の最適化に役立てましょう。推奨アクションの1つは、入札額を上げることです。次のシナリオでは他のマーケットプレイスでこれを戦略的に行います。

インプレッション数が少ない： キャンペーンで十分なインプレッションが得られていない場合、入札額の引き上げを検討しましょう。これは広告を表示するための十分なオークションを落札していないことを意味し、売上やROASなどの指標に悪影響を及ぼす可能性があります。入札額を上げることで、お客様に広告を表示する機会を最大限に増やし、商品へのエンゲージメント向上に役立てましょう。

ROASが高い： キャンペーンのROASが高い場合、このキャンペーンが大きなビジネス成果につながっていることを意味します。入札額を上げて成功率を高めると、より多くのインプレッションの獲得と、より多くの売上に役立てることができます。

キャンペーン予算を増やす

潜在的な売上を逃さないようにするには、1日を通して広告を表示し続けるのに十分な額の1日の予算を設定する必要があります。新しい国で初めてキャンペーンを設定する場合は、1日の最低予算は10米ドル（または現地通貨での相当額）から始めることをおすすめします。キャンペーンの最適化を開始したら、より多くのインプレッション生成と、多くの購入者へのはたらきかけを目指して、予算を増やします。

特に以下のような場合は、予算を増やすようにしましょう。

頻繁に予算を超過する場合： 過去7日間で複数回、キャンペーンが予算を超過した場合、それは、広告の可能性を最大限引き出すことを狙って、予算を増やす必要があることを表しています。広告を掲載する国の季節性に注目し、その地域でトラフィックが増えるショッピング期間を有効に活用しましょう。1日を通じた広告掲載を目指して、予算を適宜増やしてください。

インプレッション数が少ない： キャンペーンがインプレッション目標を達成していない場合、予算を増やすことで、より多くのオークションでの落札を支援し、購入者への広告表示に役立てることができます。

他の国でのマニュアルキーワードターゲティングは、想像よりも簡単です

すでに他の国で最初のキャンペーンを開始した場合、オートターゲティングを使用していることかと思います。これは、貴社の広告に最も関連性の高い商品検索用語をAmazonが自動的に見つけるターゲティング方法です。

一方、マニュアルキーワードターゲティングキャンペーンでは、ターゲットに設定するキーワードを手動で選択します。

一見難しいことのように思えますが、グローバルなキャンペーンを展開する際に、広告を掲載したい国の主要言語で高いパフォーマンスを発揮しているキーワードを選ぶことは想像以上に簡単です。現地の言葉が話せなくてもキーワードを選択することが可能です。

1.推奨キーワードの翻訳：¹

広告主様がご使用の言語以外が主要言語として使われている国で、スポンサープロダクト広告と共にマニュアルターゲティングを使用すると、推奨キーワードの翻訳が選択したコンソール言語で自動的に表示されます。

2.キーワードの翻訳：²

広告主様がご使用の言語以外が主要言語として使われている国で、スポンサープロダクト広告のマニュアルキーワードターゲティングを行う場合、使用している言語でキーワードを入力し、「[外国語]に翻訳して追加」の横にある「キーワードを追加」ボタンをクリックします。この機能では、キーワードが、広告が表示されるAmazonサイトのデフォルト言語で最も一致するキーワードに自動的に翻訳されます。

3.検索ワードレポート：

オートターゲティングキャンペーンの検索ワードレポートをダウンロードして、ブランドおよび商品のクリックや売上コンバージョンにつながっているキーワードを見つけましょう。最もパフォーマンスの高いキーワードを選択して、マニュアルキーワードターゲティングでそれらをキャンペーンに追加します。

どのような方法を選択してグローバルキャンペーンにキーワードを追加する場合でも、完全一致、フレーズ一致、部分一致など、さまざまなマッチタイプを活用するようにしましょう。

これらのキーワードマッチタイプをまだすべて使用していない場合、他国での新しいキャンペーンで部分一致とフレーズ一致を使用すると、全体的なパフォーマンスに良い影響を与える可能性があることがわかりました。

部分一致キーワードを追加する

部分一致では、設定したキーワード（類似のバリエーションを含む）を、お客様が任意の順序ですべて使用して買い物をするときに広告が表示されます。

このマッチタイプは、最も幅広いトラフィックの露出度を生成するのに役立ち、キャンペーンに関連性の高い新しい商品検索用語を発見するのに役立ちます。これは、長期的にはターゲティングをさらに絞り込むのに役立つため、新しく開始したキャンペーンでは特に有効です。

キーワードマッチタイプの使用方法

フレーズ一致キーワードを追加する

フレーズ一致を使用すると、お客様が商品検索用語でキーワードに完全に一致するフレーズまたは一連の単語を使用している場合に広告が表示される場合があります。

ロングテールキーワードには、このマッチタイプがおすすめです。これは、お客様が何を購入するかある程度決まった段階で使用する商品検索用語で、通常よりも長く、具体的なフレーズです。ボリュームはやや少ないかもしれませんが、関心の高いお客様が使用する傾向にあります。フレーズ一致の使用は、これらの具体的な関連する商品検索用語をターゲットにするのに役立ちます。

キーワードマッチタイプの使用方法

除外キーワードを追加する

除外キーワードターゲティングを使用して、広告を表示しない商品検索用語を設定することができます。これは、特定の商品検索結果や商品詳細ページに広告が表示されないようにするため、ターゲットオーディエンスの絞り込みやキーワードの関連性の最大化に役立ちます。

除外キーワードを使用する目的：

1. 広告費用対効果（ROAS）を向上させる： クリック数が多いが売上につながっていないキーワードを除外することで、売上を生み出すキーワードに広告費を集中させることができます。
2. コストを管理する： それぞれのキーワードを除外することで、関連性が低く、戦略的でないクリックに対して支払いを行わないようにします。

キャンペーンに除外キーワードを追加する方法

広告内の商品と関連性の高い商品・ブランドを選択する

グローバルキャンペーンを拡大するもう1つの選択肢は、マニュアル商品ターゲティングを使用することです。キャンペーンビルダーで自社に関連性の高い商品、カテゴリー、ブランドを選択するだけでよいので、2回目、3回目、4回目といったマーケットプレイスのキャンペーンに最適なターゲティング戦略です。ローカライズを行う必要はなく、国内マーケットプレイスで商品ターゲティングキャンペーンを設定するのとまったく同じようにすべての機能が使用可能です。

商品ターゲティングを使用すると、貴社の商品と類似する、または補完する商品詳細ページやカテゴリーを閲覧しているお客様や、一般的にAmazon内で商品を探しているお客様が貴社の商品を見つけるうえで役立ちます。この方法では、商品詳細ページやカテゴリーの下部、そして商品検索結果内に広告掲載枠を表示できます。

マニュアル商品ターゲティングでは、広告内の商品に類似する特定の商品、カテゴリー、またはブランドをターゲットに設定できます。

これは、購入する商品やブランドをすでに決めていて、最終的な購入により近いお客様へのアプローチに役立ちます。商品ターゲティングは、購入意欲の高い購入者に商品を表示するのに役立ちます。

商品ターゲティングキャンペーンを設定する方法：

1. 新しい国で新しいスポンサープロダクト広告キャンペーンを作成する際に、マニュアルターゲティングのオプションを選択し、「商品ターゲティング」を選択します
2. そこで、提案されたカテゴリーを使用するか、ターゲットに設定する特定のカテゴリーを検索できます。カテゴリーはご希望の言語で表示されるため、特定の商品に適したカテゴリーを簡単に選択できます。
3. 個々の商品をターゲットに設定するには、おすすめ商品を選択するか、または貴社と類似する商品のASINを入力します。ブランド、レビューの星の数、価格、プライム配送の利用資格から絞り込むことができます。これは、より多くのお客様や関連性の高いオーディエンスとのつながりをサポートします。

商品ターゲティングに関するプロのポイント：

商品価格に応じてターゲティングを微調整し、自社商品が購入者にとってより経済的な代替品となり得る高価格帯の商品を選択します。

プライム配送ステータスに合わせてターゲティングを微調整することは、季節のイベントに合わせた広告キャンペーンに特に役立ちます。クリスマスなどのショッピングイベントの前に、配達が間に合わない可能性のある商品をターゲットにして、プライム対象商品の代替品を紹介します。

無関係な商品やブランドをキャンペーンから除外する

除外キーワードターゲティングと同様に、除外商品ターゲティングを使用して、広告を表示したくないブランドや商品を除外することもできます。


こうすることにより、具体的にそれらを探しているお客様にリーチすることがなくなります。これは、無関係なブランドや商品、またはインプレッション数やクリック数は多いが売上がない商品のどちらかに対して行うといいでしょう。

キャンペーンに除外商品ターゲティングを追加する方法：

この推奨アクションを実施するには、次の操作を行います。

1. キャンペーンマネージャーで「キャンペーン」に移動します。
2. 商品ターゲティングキャンペーンと広告グループを選択し、「除外ターゲティング」に移動します。
3. 「除外商品ターゲットを追加」をクリックします。 その後、ターゲティングから除外したい商品やブランドを選択します。

• 「動的な入札 - ダウンのみ」入札戦略を使用する
• 入札額を引き上げる
• 予算を増やす
• 部分一致でマニュアルキーワードターゲティングを使用する
• フレーズ一致でマニュアルキーワードターゲティングを使用する
• マニュアルキーワードターゲティングキャンペーンに除外キーワードを追加する
• マニュアル商品ターゲティングキャンペーンを開始する
• 特定の商品を「除外商品ターゲティング」で追加して、キャンペーンから除外する

推奨アクションを完了するには、キャンペーンマネージャーにアクセスしてください。

出典

1. ¹ この機能は、一部の言語でご利用いただけない場合があります。
2. ² 現在、この機能は第2言語とマーケットプレイスのすべての可能な組み合わせをサポートしているわけではありません。利用可能な組み合わせについては、広告コンソールを確認してください。