iProspectによるINGの動画中心のキャンペーンが2023年のクリエイティブブランド構築アワードを受賞した経緯

20～40歳の大人たちはデジタルの世界で育ち、短い応答時間、高度な機能、魅力的なデジタル体験を提供するサービスを優先する傾向があります。若い世代の好みに応えるため、INGは手数料、コミットメント、サービス料、収入要件のないモバイル銀行口座であるCuenta NoCuentaを作成しました。

こうした若年成人層には、さまざまなデジタルオプションがあり、注目を集めるのが難しい場合があります。INGとiProspectは、Cuenta NoCuentaキャンペーンで消費者にサービス内容を伝え、記憶に残る印象を与えることを目標としていました。

ミレニアル世代やZ世代の大人のオーディエンスとつながるために、INGは若い世代の課題やライフスタイルに迫ったドキュメンタリー、Nomadsを制作しました。この映画は、変化する世界で経済的および社会的不確実性に直面する若い大人たちのグループを記録しています。

INGの社内調査によると、経済と雇用の混乱の中で育った若い世代は、自分のキャリアや人生の見通しに幻滅を感じることがよくあります。多くの若者たちは、仕事を生涯にわたるコミットメントとしてではなく、むしろステップアップの手段として捉え、デジタル時代によってもたらされた変化を受け入れています。この順応性を持つ若者たちは、現代の遊牧民とも呼ばれています。従来の広告には迎合せず、自然体で共感を呼ぶコンテンツに魅力を感じます。

INGとiProspectは、このような自然体志向を考慮しつつ、多様な体験に共感を示すコンテンツの作成に注力しました。Nomadsは若い大人たちのさまざまなライフスタイルを紹介し、実話やコメントを用いてINGの対象オーディエンスとのつながりを築きました。

iProspectでは、このドキュメンタリーを宣伝するために、まずNomadsをPrime Videoでストリーミング配信しました。それにより、大勢のオーディエンスがこの映画を視聴できるようにしました。また、Amazon DSP、Fire TV広告、Twitch広告など、複数の動画サービスでドキュメンタリーを宣伝しました。広告を見てNomadsを視聴する人が増えてきたところで、iProspectではキャンペーンを軌道修正し、INGの新商品であるCuenta NoCuentaにスポットライトを当てるようにしました。

ドキュメンタリーの映像美を生かし、商品のメリットを強調する視聴覚コンテンツを作成しました。この2つのフェーズの移行により、視聴者はCuenta NoCuentaの柔軟でデジタルファーストな特徴を、Nomadsの共感を呼ぶストーリーと直接結びつけるようになりました。これにより、INGはオーディエンスとより深いレベルでかかわることができました。

2022年9月から11月にかけて、INGではNomadsのランディングページには220,000回、Cuenta NoCuentaのランディングページには912,000回アクセスがありました。¹このキャンペーンは、INGの対象オーディエンス（スペインの20～40歳の若年成人層）の98%の関心を集めることに成功しました。²

INGでは、Nielsen Expanded Viewのブランドの向上率調査によって、ブランドの認知度の顕著な上昇の測定も確認できました。これは、ブランド好感度やクリエイティブな印象に関するインサイトを示します。その結果、好感度が6%ポイント増加し、ブランドの認知度が5%ポイント増加したことが分かりました。³Nomadsは特に消費者の共感を呼び、INGキャンペーンの中で最高のクリエイティブ評価を獲得しました。全体で7点、30歳未満の人たちからは7.6点の評価を得ました。⁴

この結果が見過ごされることはありませんでした。この、iProspectとINGとの効果的な連携こそが、2023年のクリエイティブブランド構築アワードを受賞した理由です。