2022年Amazonプライムデーの準備はできていますか? 知っておくべき情報をまとめました。

学習コンソール

2022年5月9日

2015年7月に、Amazonはプライム会員への感謝を込めて最初のプライムデーを開催しました。それ以来、プライムデーはAmazonで年間最大のショッピングイベントの1つに成長しました。プライムデーは、世界中の2億人以上の有料会員に向けてショッピングセールを提供しています。1 2021年に、Amazonプライム会員は他のどのプライムデーよりも買い物をして節約し、世界中で2億5,000万点以上の商品を購入しました。2

また、プライムデーはAmazonの年間最大級のリテールイベントとして知られていますが、企業がブランド構築に集中する大きな機会になる可能性もあります。KantarとAmazon Adsによる最近の調査では、購入者の71%がプライムデーまでに新しいブランドについて知り、購入者の75%がイベントまでの期間に見つけた商品をプライムデーの間に購入する可能性が高くなっています。3 プライムデーの盛り上がりを考えた場合、このイベントは、ブランドが関心の高い新規および既存のお客様とつながる絶好の機会になる可能性があります。4

Amazon Adsがプライムデーの前後およびその期間中にブランドをどのようにサポートできるかを詳しく理解するために、Amazon Adsのグローバル業界マーケティングチームリーダーであるAwilda Hancockniに話を聞きました。

はじめに、簡単な自己紹介とAmazon Adsでの役職を教えてください。

Amazonで働き始めたのは1年と少し前です。それまでは、CPGの分野で数年働き、グローバルにブランドを構築してきました。Unilever、Colgate、L’Oréal、その他の大手ブランドで働いていました。自分自身の専門分野での成長を目指し、Amazonとその仕組みを理解したいと思いました。Amazon Adsのチームに加わり、そこでプライムデーやホリデー期間などのリテールイベントのリーダーを務めています。トラフィックの多いショッピング期間中に、広告主様がブランドを構築し、オーディエンスに働きかけるのにAmazon Adsがどのようにサポートできるかについて話し合いを重ねています。

Amazonの仕組みについて学びたかったと言われましたが、Amazonで働き始めてからどんなことを学びましたか?

確実に学んでよかったのは、ブランドがAmazon Adsを利用して認知度を高める独自の機会があることです。ブランドに所属していた頃は、Amazonで出品することが、販売数を伸ばして、売上を促進するのに役立つという認識が常にありました。ここに来てからは、Amazonにもっと多くの可能性があることがわかりました。Freevee(旧称IMDb TV)やFire TV、Prime Videoでのスポーツ中継、Twitchがあります。TwitchでTVゲームをストリーミングしている場合や、Amazon Musicの広告付きプランで音楽を聴いている場合など、ブランドがオーディエンスにリーチするためのソリューションはたくさんあります。

これまでブランドはプライムデーにどのような戦略で成功を収めてきましたか?

常時掲載キャンペーンと呼んでいるものをおすすめします。プライムデーには、イベント自体をはるかに超えた影響力があります。イベントまでの期間と終了後の期間があります。世界中で実施した最新の調査から、プライムデーの全段階で広告を掲載したブランドは、購入者に対してブランドプレゼンスを効果的に確立できました。プライムデーのどの段階でも広告を掲載しなかったブランドと比較して、認知度は216%増加し、検討は214%増加しました。5 すべてのブランドに対して、この最適な戦略をおすすめします。

次にお伝えしたいのは、1つで最も効果を発揮するプロダクトソリューションはないということです。ブランドにおすすめするのは、「併用で効果アップ」と呼ばれるキャンペーンを活用することです。これは、Amazon Adsのソリューションをいくつか組み合わせることです。たとえば、北米地域で、プライムデーのイベント中にスポンサー広告とディスプレイ広告(Amazon DSPスポンサーディスプレイ広告)およびストリーミングTV広告を組み合わせたブランドは、プライムデー期間の2週間前と比較して売上が50%増加したことがわかりました。EUでは、46.4%の増加が見られました。

3つ目に、Amazonの効果測定ツールは、広告主様がイベントの全段階でプライムデーへの投資を最大限に活用するのに役立つ可能性があることです。ブランドは、Amazonメディアのパフォーマンスをリアルタイムで確認してKPIを追跡し、Amazonアトリビューションを通じてAmazon外のメディアを測定し、Amazonブランドリフト(ベータ版)でブランドの認知度を測定してAmazon Marketing Cloud(AMC)で長期的にメリットのあるインサイトを深く掘り下げて理解することができます。

前回のプライムデーで際立って大きな成果や成功事例のあったブランドについて教えてもらえますか?

はい、もちろんです。ある世界的な自動車および家庭用ツールブランドは、プライムデーの期間中に増加するトラフィックを利用して、ブランドの成長に役立てたいと考えていました。複数の広告プロダクト、特にスポンサーブランド動画広告を使用して、最もパフォーマンスの高い商品の認知度と売上を増加させました。同社は前年比で売上を伸ばしただけでなく、プライムデーの間にブランドの認知度も拡大しました。先ほど話したように、ブランドの成長に役立てるために複数のプロダクトを使用したケースです。別の例はドイツを拠点とする家庭用フィットネスブランドで、スポンサーディスプレイ広告とスポンサープロダクト広告を使用して、プライムデーの期間中に類似する商品を閲覧している購入者に働きかけました。同社はプライムデーの期間中にベストセラー商品やその他の商品を宣伝することで、ブランド全体のパフォーマンスを向上させることができました。また、売上高広告費比率を低く抑えることを狙い、パフォーマンスの高いキーワードの入札額を上げました。

中小企業や大規模ブランド、さらには自動車ブランドのようにAmazonで販売していないブランドについては、どのようなポイントがありますか?

中小企業の場合、複数の広告ソリューションを活用し、プライムデー期間の全段階で投資を分散させることをおすすめします。

自動車ブランドのように、Amazon内で商品を販売していないブランドも、プライムデーの期間中に機会があります。最近、Amazonでは自動車の購入行動に注目した世界規模の調査を実施しました。約8,000人の回答者が、以前プライムデーの期間中に買い物をしたことがあり、今年も買い物をする予定であると答えました。6 車の購入またはリースを検討していて、プライムデーの間にショッピングも行う予定のオーディエンスがいるということがわかりました。7 これらの消費者はまた、自動車ブランドから詳しい情報を進んで取り入れようとすると答えています。地域を限定しないブランドは、イベントの前に、そしておそらく最終的に購入やリースを決定する車を決める前に、こうしたオーディエンスに働きかける機会があります。

プライムデーに向けて、ブランドはどんな準備をしたらよいですか?

ブランドは、早い段階でどのようにプライムデーを活用できるかについて話し合いをすることが重要です。多くの予算や投資が関係しているため、年の初めには多くの事業計画の議論が行われます。通常、それはショッピングジャーニーのあらゆる側面を検討できる重要な機会です。こうした準備をしたいと思われることでしょう。

予算とは別に、私がおすすめする最大のポイントは、全段階に実際に注力することです。購入者の75%がイベントまでの間に見つけた商品をプライムデーの間に購入する可能性が高いことがわかっています。8 どのようにブランドの認知度を高めて宣伝するかを検討することも重要です。調査の一環として回答した購入者の40%は、セール以外でも、自分の価値観に合った商品を選択したいと考えており、63%は、セール以外に、購入する理由の最も重要な属性として商品の品質を選択しています。9 これが主なポイントです。この機会に、セールについてだけでなく、ブランドがどのように消費者に対して価値を付加できるかについて話し合う準備をしておく必要があります。

プライムデーの後もブランドが成功し続けるにはどうすればよいですか?

プライムデーの後も実際に成功を維持するのに役立つ可能性のある3つの重要なポイントがあります。

  1. Amazon Adsのソリューションを通じて、オーディエンスが最初に思い浮かべることができるように、常時掲載のキャンペーンアプローチを継続して行います。
  2. 投資の影響はプライムデーでは終わりません。イベント終了後もどれほどの関心が持続するかを見てきました。
  3. 当社の効果測定ソリューションを活用して、成果についてキャンペーンから得られたインサイトを把握し、そうしたインサイトを今後のキャンペーンに活用します。

2022年プライムデーの時期が気になりますが、 日程を教えてもらえますか?

2022年のプライムデーの日程はまだお伝えできませんが、プライムデーは今年最大級のブランド構築の機会であることは間違いありません。このイベントには、関心の高い消費者にリーチする働きがあります。購入者はプライムデーの日付の発表を待ち望んでおり、イベントが始まる前にAmazonの利用を開始し、イベントの終了後も関心を示し続けます。

世界中の何百万人もの新規および既存のオーディエンスに対して、ブランドの認知度を高める機会です。イベントが近づくにつれ、ブランドは自社の商品が盛り上がりの一端を担うように準備できます。しかし最終的には、プライムデーに投資することで、年間を通じてブランドを構築し続ける方法に関する貴重なインサイトが得られます。

1~5 Amazon Internalデータ、2021年、米国、カナダ、メキシコ、英国、ドイツ、日本、オーストラリア
6~7 Amazon Ads、Kantar Survey、米国/カナダ/メキシコ/英国/ドイツ/日本/オーストラリア、2022年
8~9 Amazon Internalデータ、2021年、米国、カナダ、メキシコ、英国、ドイツ、日本、オーストラリア