スポンサー広告とディスプレイ広告を新商品発売時に併用することで効果が向上

投稿者: Bharani Nittala氏、シニアアナリティクスおよびメディアマネージャー

多くの広告主様は、さまざまなマーケティング戦略のパフォーマンスに興味を持っており、新商品発売マーケティング戦略を知らせるためにこれらのインサイトを求めています

ストーリーのハイライト:

広告主様は通常、新しく発売した商品の売上をすばやく伸ばしたいと思っていますが、その最善の方法を知りません。データがない場合、広告主様の大半は、Amazon内に掲載されるスポンサー広告にのみ投資しています。

この分析では、2018年の少なくとも52週の売上記録において、米国のAmazon内で発売されたすべての商品が使用されました。これは、広告対象商品と広告対象外商品がそれらのカテゴリーで発売された商品の年間セールスボリュームの中央値に到達するまでにどれくらいの期間がかかったかを数値化したものです。その結果、新商品の売上をすばやく伸ばしたいと思っている広告主様は、商品発売後にスポンサー広告とスポンサーディスプレイ広告の両方に投資するべきであることが分かりました。

1.スポンサー広告とディスプレイ広告を併用することで効果が向上

売上を伸ばすまでの時間を短縮したい広告主様は、スポンサー広告とディスプレイ広告の両方で新商品発売をサポートすることを検討するべきです。

商品発売後の四半期中にスポンサー広告とディスプレイ広告を併用したことにより、売上ベースラインに到達するまでの時間が64%短縮されました。スポンサー広告は、個別の最も効果的な広告戦略です。ディスプレイ広告も、売上ベースラインに到達するまでの時間(売上の中央値に到達するまでの時間)の短縮に効果的です。しかし、スポンサー広告とディスプレイ広告の併用でサポートされた商品は、各広告商品の個々の効果の線形投影よりも速く600ベーシスポイント(bps)を超える売上ベースラインに到達します。

次の図は、新商品が売上ベースラインに到達するまでの相対的な時間(インデックス商品と広告対象外商品の比較)を示しています。このデータによると、ベースラインに到達するまでに最も時間がかからなかったのは、スポンサー広告とディスプレイ広告の両方でサポートされた広告対象商品であることが分かります。さらに、スポンサー広告とディスプレイ広告を併用した結果、スポンサー広告のみおよびディスプレイ広告のみの結果に基づく線形投影よりもベースラインに到達するために必要な時間が短縮されたことも分かります。

たとえば、ディスプレイ広告のみで売上ベースラインに到達するまでの時間は21%短縮され、スポンサー広告のみで売上ベースラインに到達するまでの時間は37%短縮されました。つまり、これらを併用することで(21%+37%=)58%の短縮が予測できるかもしれません。しかし、観察された短縮は実際には64%であり、600bps大きな短縮となりました。これは、スポンサー広告とディスプレイ広告を新商品発売時に併用することで効果が向上する証拠となっています。

売上ベースラインに達するまでの相対的な時間(週単位) – すべて成功した商品発売

100%

広告なし

21%減

ディスプレイ広告のみ

37%減

スポンサー広告のみ

64%減

スポンサー広告とディスプレイ広告

インデックス、広告なし = 100%

インデックス、広告なし = 100%

2.広告を掲載することで売上ベースラインに到達するまでの時間のばらつきが減少

スポンサー広告とディスプレイ広告を併用した結果、売上ベースラインに到達するまでの時間が最も短かっただけでなく、標準偏差も最も小さくなりました(5.5週に対し広告対象外商品は13.7週)。これは、売上ベースラインに到達するまでの時間のばらつきが減少したことを意味します。

次のバブルチャートは、売上ベースラインに達するまでの標準偏差を週単位で示しています。またこのチャートは、広告対象外商品の発売を、ディスプレイ広告のみ、スポンサー広告のみ、およびスポンサー広告とディスプレイ広告の両方でサポートされた広告対象商品と比較した結果も示しています。

広告でサポートされていない商品の標準偏差は13.7週でした。これに対し、ディスプレイ広告のみでサポートされた商品の標準偏差は10.9週、スポンサー広告のみでサポートされた商品は9.9週、スポンサー広告とディスプレイ広告の両方でサポートされた商品の標準偏差は5.5週でした。スポンサー広告とディスプレイ広告の両方でサポートされた商品の標準偏差は、広告対象外商品の標準偏差より60%低くなっています。

標準偏差が低いということは、広告対象商品が売上ベースラインに到達するまでの時間のばらつきが少ないことを意味します。ばらつきが少ないことは、不確実性を低減し、広告主様がマーケティング計画をより適切に策定するのに役立つので重要です。

売上ベースラインに達するまでの週数のバリエーション

13.7

広告なし

10.9

ディスプレイ広告のみ

9.9

スポンサー広告のみ

5.5

スポンサー広告とディスプレイ広告

調査方法論

この分析は、23の商品グループ、72のカテゴリー、93のサブカテゴリーにおいて2018年に発表された、3,000を超える商品データを含んでおり、商品発売時の売上を伸ばすのに最も効果的だったAmazon Adsの戦術(スポンサー広告、ディスプレイ広告、またはその両方の組み合わせ)を特定しています。

広告対象商品が、広告でサポートされなかった類似商品と比較されました。広告対象商品は、受けたメディアサポートの種類およびそのサポート期間によってグループ化されました。調査開始後の第1四半期の半分以上(6週間以上)の期間にスポンサー広告の広告サポートのみを受けた商品は、「スポンサー広告のみ」と表示されています。

同様に、調査開始後の第1四半期の半分以上の期間にディスプレイ広告の広告サポートのみを受けた商品は、「ディスプレイ広告のみ」と表示されています。 調査開始後の第1四半期の半分以上の期間にスポンサー広告とディスプレイ広告の両方で広告サポートを受けた商品は、「スポンサー広告およびディスプレイ広告」と表示されています。