Amazon.caでブランドを成長させるのに役立つ4つの推奨事項

投稿者: Shri Murthy(シニアメディアおよびアナリティクスマネージャー)およびAshton Brown(テクニカルライター)

Amazon.ca(カナダ)のホームカテゴリーに含まれる2,600を超えるブランドを対象としたこの2020年~2021年の調査では、パフォーマンスの高い広告主様と低い広告主様の広告戦略を比較します。次に、この比較に基づいて、広告主様がブランド検索数と商品詳細ページの閲覧数の前年比成長率を改善するために役立つ、実用的なインサイトを導き出します。

ストーリーのハイライト:

この調査では、2020年8月から2021年7月の間に、Amazon.ca(カナダ)のホームカテゴリーで2,600を超えるブランドを分析しました。ホームカテゴリーには、掃除機、空気清浄機、寝具などの商品を販売するブランドが含まれます。分析を行うために、ホームブランドを4つのクラスターにグループ分けしました。ブランド検索数および商品詳細ページの閲覧数(DPVGR) の前年比増加率で、クラスター1が最も成功したグループで、クラスター4が最も成功していません。

分析の結果、ホームカテゴリーでパフォーマンスの高い広告主様(クラスター1)は、低い広告主様(クラスター4)に比べて1.5倍のブランド検索数と1.4倍の商品詳細ページの閲覧数を獲得しています。

パフォーマンスの高い広告主様

1.5倍

ブランド検索が多い

1.4倍

商品詳細ページの閲覧数が多い

広告主様に実用的なインサイトを提供するために、機械学習を使用して、ブランド検索数や商品詳細ページの閲覧数に貢献する、40を超える広告およびメディア属性を分析しました。次に、ブランド検索数や商品詳細ページの閲覧数の前年比増加率に最も大きなプラスの影響を与えている属性を特定しました。

この記事は、ホームカテゴリーの広告主様のうちパフォーマンスの高いグループ(クラスター1)と低いグループ(クラスター4)が各主要属性または戦略をどの程度採用しているかを定量化することにより、主要な属性または戦略に関するインサイト/ベストプラクティスを示します。

この調査の実施方法の詳細については、この記事の最後にある「調査方法」セクションを参照してください。

パフォーマンスの高い広告主様は、上半期の広告費用の削減による経済効果を活用し、上半期にAmazon.caでの総売上の49%を促進

まず、上半期(1月1日~6月30日)と下半期(7月1日~12月31日)でホームカテゴリーのパフォーマンスの高い広告主様と低い広告主様の広告戦略を比較します。分析で、2つの注目すべき統計が見つかりました。

  • 上半期の平均インプレッション単価は、下半期に比べて7%低い。
  • 総売上の49%が上半期

ホームカテゴリーのパフォーマンスの高い広告主様は上半期に総インプレッション数の50%を実現し、ホームカテゴリーのパフォーマンスの低い広告主様は上半期に総インプレッション数の19%しか実現しなかったことを考えると、上半期のインプレッション単価が低いことは重要です。

上半期に実現されたインプレッション数の割合

50%

パフォーマンスの高い広告主様

19%

パフォーマンスの低い広告主様

広告予算を割り当てる際の考慮事項

リーチとエンゲージメントを向上させるために、広告主様には予算配分とイベントに目を向けることをおすすめします。具体的には、広告主様は広告費の配分を上半期と下半期の間でバランスをとり、母の日や父の日などの上半期のイベントに余分の広告費を配分することを検討する必要があります。上半期に余分に配分することで、広告主様は7%低いインプレッション費用を活用できます。とはいえ、お客様はAmazonで一年中ホームカテゴリーの商品を購入するため、広告費のバランス(上半期と下半期の)も重要であると考えています。

ホームカテゴリーでパフォーマンスの高い広告主様は、年間を通じてスポンサープロダクト広告を活用

この期間中、ホームカテゴリーでパフォーマンスの高い広告主様は、全52週間スポンサープロダクト広告を利用し、ホームカテゴリーのパフォーマンスの低い広告主様はスポンサープロダクト広告を14週間しか使用しませんでした。

スポンサープロダクト広告を常時掲載した週数

52

パフォーマンスの高い広告主様

14

パフォーマンスの低い広告主様

スポンサープロダクト広告キャンペーンを常時掲載する際に考慮すべきこと

広告主様は、年間を通じたスポンサープロダクト広告キャンペーンの常時掲載を検討できます。また、キャンペーンの最適化に役立つ次の分野に注力することもできます。

  • キーワードのカバレッジ: 商品出品に密接な関連のあるキーワードを採用してみましょう。新しいキーワードを試して、どれが効果的で、どれが効果的でないかを確認してください。
  • ASIN(固有のシリアル番号): 見つけやすさと関連性を高めるには、十分な掲載期間を確保して、プロモーションするASINを頻繁に(毎日または週に1回など)変更しすぎないようにしましょう。
  • ピーク時より前にベストプラクティスを特定する: 売上が伸びない期間に実験することで、広告主様は、ピーク期間のキャンペーンのパフォーマンスを向上させるのに役立つベストプラクティスを明らかにすることができます。

ホームカテゴリーでパフォーマンスの高い広告主様の43%がスポンサーディスプレイ広告を採用

Amazon.caのホームカテゴリーでパフォーマンスの高い広告主様の43%がスポンサーディスプレイ広告を採用していたのに対し、ホームカテゴリーのパフォーマンスの低い広告主様でスポンサーディスプレイ広告を採用していたのはわずか1%でした。スポンサーディスプレイ広告でブランドはリーチと認知度を高めることができ、どちらも商品詳細ページの閲覧数とブランド検索数を改善できるため、この数字は重要です。

スポンサーディスプレイ広告を広告戦略として採用しているホームブランドの割合

43%

パフォーマンスの高い広告主様

1%

パフォーマンスの低い広告主様

スポンサーディスプレイ広告を掲載する際に考慮すべきこと

  • Amazonデマンドサイドプラットフォーム(DSP)の使用: プログラマティックなディスプレイ広告で新しいオーディエンスにリーチするためにAmazon DSPキャンペーンを使用している場合、広告主様はスポンサーディスプレイ広告を使用して特定のAmazon商品詳細ページへのリーチを拡大できます。
  • 効率的に投資する: 商品が在庫切れになったり、おすすめ商品でなくなったりした場合に、予算の浪費を防ぐために広告配信が自動的に停止します。これにより、広告主様は予算とクリックあたりの入札額(最低入札額は不要)を設定して、支出額を管理できます。
  • リテール取引を拡大してインパクトを拡大: 母の日や父の日などの上半期のホリデーイベントでは、スポンサーディスプレイ広告キャンペーンを使用してAmazonのセールと連携し、お客様が重要なプロモーションを見逃さないようにします。

ホームカテゴリーでパフォーマンスの高い広告主様は固有のASINまたはシリアル番号ごとに2.5倍のカスタマーレビューを獲得

広告主様がAmazonストアでのパフォーマンスを向上できるよう支援する方法を調査し始めて以来、広告主様がカスタマーレビューの影響を見落としがちであることがわかりました。Amazon.caのホームカテゴリーの広告主様を分析したところ、パフォーマンスの高い広告主様の固有のレビュー数の中央値がASINまたはシリアル番号ごとに5であるのに対し、パフォーマンスの低い広告主様の場合は2であることがわかりました。

カスタマーレビューの改善または増加を検討する際に考慮すべきこと

お客様の信頼を高めるため、広告主様は固有のASINまたはシリアル番号ごとに最低5件のカスタマーレビューを獲得するよう努めることをおすすめします。カスタマーレビューを増やして改善することについて、ホームカテゴリーの広告主様は次の点を考慮する必要があります。

  • お取引会社様の場合: Amazon Vine先取りプログラムをご利用ください。Amazon Vine先取りプログラムは、Amazon内で最も信頼されているレビュー投稿者に、新しいアイテムやプレリリースアイテムに関する意見を投稿してもらうことにより、他のお客様がその情報に基づいて購入を決定できるようにサポートします。
  • 出品者様の場合: Amazonブランド登録をご利用ください。Amazonブランド登録に登録すると、ブランドの構築と保護に役立つ多くのツールを使用でき、お客様にとってより良い体験を提供するのに役立ちます。

結論

分析からわかるように、教師あり機械学習モデルと組み合わせて、広告主様がブランド検索数や商品詳細ページの閲覧数を増やすために使用できる4つの主要な施策を特定しました。 (1)上半期と下半期で50:50の広告費比率を維持する。(2)年間を通してスポンサープロダクト広告を使用する。(3)スポンサーディスプレイ広告を採用する。(4)固有のASINまたはシリアル番号ごとにカスタマーレビューを最低5件まで増やす。

調査方法

まず、教師ありモデルを使用して、40を超えるメディアとリテール属性の複合スコアの向上に役立つ属性をリストしました。具体的には、5ステップのプロセスに従ってブランド検索数や商品詳細ページの閲覧数を含む一連の成功指標を作成した後、機械学習アルゴリズムを使用してその成功指標の向上に役立つ上位の広告戦略とリテール戦略を特定しました。

  • ブランドの選択: 2020年8月から2021年7月の間のホームカテゴリーの2,600以上のブランド。
  • 成功指標の作成: ブランド検索数および商品詳細ページの閲覧数の前年比成長率に基づいて計算しました。
  • 効果的な広告またはリテールアクションの特定: 複合スコアの向上に役立つ上位のアクション(ブランド検索数や商品詳細ページの閲覧数の前年比増加につながるアクション)を特定しました。アクションには、カスタマーレビュー、広告プロダクト(スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、Fire TVなど)、広告戦略(除外キーワード、常時掲載、オーディエンスセグメントなど)などがあります。
  • ブランドのグループ化: ブランドを複合スコア(ブランド検索数とDPVGR)でパフォーマンスが上位のものから下位のものにランク付けされた4つのクラスターにグループ化しました。
  • ブランドグループの比較: パフォーマンスの低いブランド(クラスター4)が使用しているまたは使用していない戦略と比較して、パフォーマンスの高いブランド(クラスター1)がブランド検索数と商品詳細ページの閲覧数の前年比成長率を増やすために使用している戦略を特定しました。