Ad CouncilとAmazon Adsが音楽を通じて心の健康について話し合うことをサポート

2023年6月23日 | 投稿者:Matt Miller、シニアコピーライター

Nico Craig氏は中学生の頃、黒人そしてクィアとして生まれ育った中で経験した感情を自分で理解し納得するのに役立つよう、プレイリストを作成しました。毎日バスの中で、新たに出会った曲のリストの選曲を行うことで、それを通して人生の浮き沈みを理解するためのレンズが形成されていきました。「私の体験はまるでジェットコースターのようでした」と、ロサンゼルス在住21歳のミュージシャン兼トランスジェンダー活動家のCraig氏は言います。「私は自分自身、そして自分のあり方をもっと理解しようとしているだけです。でも、私の経験で一番大切なのは、幸せとは常に自分の状況を変えるための選択を行えることだ、ということを知っていることです」。

その過程で彼が特に共感した曲の1つは、Michael Bubléの「Forever Now」でした。Craig氏にとって、この曲は母親との関係、そして永続的な親の愛の力を思い出させました。「親があなたのことやあなたの気持ちを理解してくれなくても、とにかく親があなたを愛し気にかけていると知ることは安心につながります」とCraig氏は言います。「芸術、音楽、手紙、思慮深い行動など、感情を包み隠さず伝える手段はどれも、とても効果的です。親が私たちをどのように愛しているかは、私たちが気付かないうちに多くの形で私たちに影響を与えます。愛は私たちの周りにあり、親が見ているのは、他の何ものでもなくあなたです」。

これが、Craig氏が「Sound It Out: When You Can’t Say It, Play It(言えない気持ちは音楽で)」でフィーチャーする1曲に「Forever Now」を選んだ理由です。 Ad CouncilとAmazon Ads Brand Innovation Lab(BIL)は、音楽の力で家族の会話のきっかけを作るのに役立つ新しいキャンペーンをデザインし、これを4月に発表しました。このキャンペーンでは、Amazon.com/SoundItOutからアクセスできるまったく新しいデジタルツールを通して、まず親や保護者に「幸せ」、「怒り」、「悲しみ」などの感情を入力してもらいます。それにより、1億曲を超えるAmazon Musicライブラリから、指定された感情に応じた曲リストが生成されます。保護者の方は、そのうち1曲を10代の子どもと共有するようAlexaにリクエストできます。

Craig氏は、「Sound It Out: When You Can't Say It, Play It」のランディングページに掲載された4人のインフルエンサーのうちの1人で、ここでは音楽が彼の人生を通してどれだけ役立ってきたかを語りました。

「とても親しみを感じられるため、Amazonの『When You Can’t Say It, Play It』という体験は大好きです。その中で、私の手を取って育くんでくれるような音楽にエネルギーを注げることは、大きな満足につながります。孤独を感じなくなり、自分の気持ちが正しいものだと思えるようになります」とCraig氏は言います。「親と10代の若者たちが心の健康について話し合うことがいかに重要なことか、私は知っています。行動は意図を持って行われなければなりません。人生が私たちをコントロールするのではなく、私たちが人生をコントロールするのです。そして、心の健康に関する話し合いの形を変えることは、親にとっても10代の若者にとっても、その第一歩となります」。

他に類を見ないインタラクティブな体験の創造

2022年、Amazon Adsは「Alexa, what is love?(アレクサ、愛って何?)」で初めてAd Councilとのコラボレーションを行いました。これは、日常の人々の意見を用いて質問に対するデジタルアシスタントの回答を更新し、有意義な行動とインクルーシビティを促進するイニシアチブです。キャンペーンの成功後、Amazon AdsとAd Councilは、心の健康などの重要なトピックについて、テクノロジーを使ってオーディエンスとつながる新しい方法を協力して見つけたいと考えました。

「生涯にわたる精神疾患の半数以上は14歳より前に発症しますが、多くの人は症状が現れてから10年後まで受けるべき支援を受けられません。そのため、保護者が10代の若者の心の健康について早い段階から話し合いを始め、それを頻繁に行うことが重要です」と、Ad Councilのキャンペーン開発最高責任者Heidi Arthur氏は言います。「考えや感情を言葉にするのは難しいかもしれませんが、音楽には保護者や子どもたちが自分の気持ちを共有することへのプレッシャーを取り除くのに役立つ場合があります。音楽は皆が感情を表現するために使う手段のため、うまく言葉にできない時でも、その時の自分の気持ちを表現してくれる曲はあるでしょう」。

BILはAmazon Musicのムードエティモロジー(感情によって曲を分類するシステム)を活用して、親と10代の若者が感情を選択するだけで曲の発見が可能となる検索ツールを開発しました。次にBILはそれをAlexaの楽曲共有機能と組み合わせました。これにより、Alexa搭載デバイスさえあれば、10代の子どもたちに気持ちを伝える手段として手軽に曲を送信することができるようになりました。

「これは、親や10代の若者が自分の気持ちを理解し共有するのに役立つ、非常に強力なツールだと思いました」と述べるのは、BILの主任クリエイティブディレクターDustin Duke氏です。「Ad Councilと一緒に仕事するのは素晴らしいことでした。彼らは新しいアイデアに全面的にオープンで、彼らのインサイトを実用的な方法で実現すると、私たちに信頼を寄せてくれました。それは重要な理念と大きなアイデアをうまく組み合わせたものでした」。

Arthur氏が説明するように、Ad Councilはこのメッセージを通じて重要なオーディエンスとつながりたいと考えていました。米国疾病管理予防センターの2023年のレポートによると、高校生の40%以上が、少なくとも2週間は通常の活動に参加できないほどの悲しみや絶望を、前年中に感じたことがあると回答しています。さらに、「ヒスパニック系および多民族系の学生は他の学生よりも悲しみや絶望感が持続する可能性が高く、黒人の学生は自殺を試みる可能性が高い」という結果が出ています。

「Amazon MusicとAlexaに頼ることに決めたのは、オーディエンスに関する重要なインサイトに導かれてのことでした。 黒人やヒスパニック系のコミュニティは、一般の人々と同等かそれ以上にオーディオストリーミングやスマートスピーカーを使用する傾向があります」とArthur氏は言います。

バイリンガルデジタル体験を促進するため、BILはアワード受賞デュオNovembaによる実生活の一片を描写した映画「Muchas Flores」を制作しました。観客は、母と娘が互いに歩み寄ろうと試みる際の緊張とぎこちなさに引き込まれます。この映画は、さりげないしぐさやボディランゲージを通して、親や保護者にとって会話を始めるだけでなく、会話を続けることがいかに難しいかを映し出しています。映画で示されているように、Ambar Lucidの「A Letter to My Younger Self」のような曲を共有することで、親は音楽という手段によりティーンエージャーの子どもとつながり、より深くつながるための道を切り開くことができます。

「Amazonは、ストリーミング動画、デジタル、オーディオ、Fire TVなどすべてに『Sound It Out』キャンペーンを織り込むことで、私たちのメッセージを強力に伝えてくれました」とArthur氏は言います。「そして、親や保護者がデジタル体験にかかわる中で、Amazonは彼らが私たちのキャンペーンの主な目標である行動、つまり10代の若者と心の安らぎについて会話をすることを支援しています」。

音楽とブランドが価値ある会話を促す

4月13日に「When You Can’t Say It, Play It」のサービスが開始されて以来、このキャンペーンは1億回近くのインプレッションを獲得し、最初の1週間で3万曲が共有されました。1

「反応は非常に好意的でした。1曲が聴かれるたびに、保護者と10代の若者がつながりを感じる瞬間が生まれる可能性があります」とArthur氏は言います。「メディアからも強い反響があり、Mashable、Ad AgeAdweekなどのメディアでニュースが取り上げられました。これは、この体験がいかに革新的でインパクトがあるかを物語っていると思います」。

自分でツールを使ってみたとき、Arthur氏は感情のライブラリーが表す幅広さと複雑さに感銘を受けたと振り返ります。「『嬉しい』や『悲しい』という感情だけだけでなく、『がっかり』や『無気力』といった複雑な感情を指定すると、その気持ちを映し出す楽曲のプレイリストが送られてきます」とArthur氏は言います。「本当に、幅広い話題から会話のきっかけを作るのに役立ちます」。

Craig氏と母親のEllen氏は、このツールを使って曲を送り合い、最近ではSelena GomezやAnthony Ramosの曲を共有しています。

「壁が築かれ、自分たちが直面するかもしれない難題に親が耳を傾けようとしないと10代の若者が感じるようなときに、このツールは親と10代の若者のコミュニケーションの橋渡しとなる素晴らしい方法だと思います」とEllen氏は言います。「音楽は癒しを与えつつ、コミュニケーションを取る手段となります。言えない気持ちは音楽で伝えましょう」。

Craig氏と彼の母親は、このような重要なトピックをブランドが積極的に先導することの重要性を力説しています。

「AmazonとAd Councilのこのプロジェクトは、安心感を与えると同時に斬新な取り組みだと思います」とCraig氏は言います。「世界中の人々が一日を通じてあらゆる瞬間に交流しているこのような大きな組織に守られていると感じます。いつでもどこからでも励みになるメッセージを送ってくれるため、必要なときに助けを求めることに遅すぎるということはありません。誰一人として、ひとりで悩む必要はないのです」。

また調査によると、消費者はブランドが自社の価値観でリードすることを望んでいるという結果が出ています。Amazon AdsとEnvironics Researchの「2023年版 さらに大きな影響力」に関するレポートによると、消費者の69%が、社会問題や対立について立場を明確にするブランドから商品を購入する可能性が高いということに強く同意しています。

Amazonのグローバル広告営業担当副社長であるAlan Mossは、「有意義な会話を促すキャンペーンについて、引き続きAd Councilと協力できることを誇りに思います」と述べています。「心の健康に関するオープンかつ受容的で積極的な議論の機会を作り出すというAd Councilのイニシアチブは、お客様、従業員、コミュニティのためにより良い活動とより良い存在を目指すという私たちの目標と一致しています」。

Ad Councilはまた、ブランドには有意義な会話を促す力があることも認識しています。

「広範囲にわたる社会変化には時間とリソースが必要です。1つの問題について複数の利害関係者を集めることができれば、影響を大規模に加速することができます」とArthur氏は言います。「Amazonのリーチ、テクノロジー、創造性、革新的な思想を通じて、会話のきっかけとなる音楽の力を、それぞれの家庭やデバイスに直接届ける機会を得ました。業界での立場を生かして変化をもたらすことに尽力する人々と協力することで、私たちは社会にプラスの影響を与え続け、心の健康を取り巻く障壁を打ち破ることができます」。

再生ボタンを押して、曲を聴くことが大切です。

1 Amazon Internalデータ、2023年