専門家からのアドバイス
クリエイティブからコンバージョンまで: AMCを活用してクリエイティブをオーディエンスの意図に合わせる4つの高度な手法

2026年6月19日 | Tinuiti、Joe O'Connor氏(イノベーションおよび成長担当シニアディレクター)
パートナーの視点
パートナーの視点
「パートナーの視点」は、Amazon Adsパートナーネットワークに参加している広告リーダーたちが、クライアントの成果につながる戦略やヒントについて実地で得たインサイトをお届けするシリーズです。今回は、Tinuitiのイノベーションおよび成長担当シニアディレクターのJoe O'Connor氏が、Amazon Marketing Cloudを活用してクリエイティブをオーディエンスの意図に合わせるための4つのヒントを紹介します。
ショートフォーム動画が主流の時代、オーディエンスがスクロールやスワイプをする前に、ブランドがオーディエンスに印象を残せる時間はわずか数秒だけです。このようにすばやく注意が切り替わる傾向を打ち破るには、ブランドが特定のオーディエンスに合わせてクリエイティブをカスタマイズし、関連性の高さと記憶への定着を最大化することがこれまで以上に重要になっています。
Tinuitiは、Amazon Marketing Cloud(AMC)を活用し、オーディエンスとクリエイティブを組み合わせる効果を直接経験してきました。AMCを使用してカスタムオーディエンスセグメントを作成し、そのオーディエンスに合わせてカスタマイズしたクリエイティブを制作することで、従来は実現も拡大も困難だった高レベルの精度を達成できます。
以下は、TinuitiがAMCシグナルを測定可能な売上成長に変えるために活用している4つの手法です。
1.カテゴリーに特化したクリエイティブで、購買意欲の高いオーディエンスに再びはたらきかける
オンラインリテールのファネルにおける最もコストのかかる機会損失の一つは、お客様が商品をカートに追加したにもかかわらず、購入手続きを完了しない状況です。このコホートはすでに高い購買意欲を示しているため、画一的なリマーケティングではなく、関連性の高いアプローチを取ることで、この最も価値の高いオーディエンスの一部に再度はたらきかけることが可能になります。
これを実現するために、AMCを使用して、ASINまたは商品カテゴリーごとにカスタムオーディエンスを構築します。次に、コンバージョンを最大化するために、各オーディエンスに対して商品に特化したクリエイティブを配信します。
Tinuitiは、The Honest Companyのオーディエンスの約25%が、高い購買意欲を示しながらもコンバージョンに至っていないことを特定しました。これらのオーディエンスにカテゴリーに特化したクリエイティブを配信したところ、キャンペーン平均と比較して広告費用対効果(ROAS)が172%向上し、ブランド新規顧客の顧客獲得単価(CPA)は65%低下しました。1
2.高精度な入札額調整機能を使用して、Amazonのおすすめ機能を最適化する
従来、Amazonストアの商品広告を掲載するブランドは、同じキーワードを入力していてもまったく異なる2種類のお客様、つまり初回の見込み客とロイヤルティの高いお客様に対して、同じ方法で入札せざるを得ませんでした。しかし、スポンサー広告におけるオーディエンス入札額ブースティング機能によって状況は変わります。ブランドはキーワードの意図のみに頼ることなく、AMCを活用したオーディエンスシグナルに基づいて作成した特定のセグメントに対して、クリック課金制(CPC)の入札額を引き上げることができるようになります。
広告主様はAMCを活用することで、自社ブランドから購入したことのないお客様による広告クリック、ブランド検索、商品詳細ページビュー数など、購買意欲が高く価値の高いシグナルを把握できます。スポンサープロダクト広告とスポンサーブランド広告のキャンペーンにおいて、購買意欲の高いオーディエンスに対して大幅な入札額倍率を適用し、これらのお客様が再びAmazonに訪れた際に、より積極的な入札競争を行うことを目指します。
スキンケアブランドのUrsa Majorは、このアプローチを活用して、ブランドキーワードを検索したものの、その場では購入しなかったお客様へのリマーケティングを実施しました。このセグメントに高い重み付けを行うことで、Ursa Majorではブランドのコンバージョン率が22%向上し、総売上は前月比で15%増加しました。2
3.柔軟なショッピングインサイトによるインクリメンタルな成長を実現する
従来、レポートには広告経由のイベントのみが記載されていましたが、多くのブランドにとってそれは総顧客層のごく一部に過ぎません。Amazonインサイト、つまりAmazon Marketing Cloudで利用可能なAmazon所有シグナルのコレクションを使用すると、オーガニックと有料ショッピングシグナルを並べて分析し、効率を損なうことなくリーチを拡大できる、関連性の高い新たなオーディエンスを発見できます。Amazonインサイトを使用すると、広告主様の商品を購入しているにもかかわらず、広告に一度も接触したことがない「オーガニックのみ」のお客様を発見できます。隣接カテゴリーにわたって購買意欲の高いオーディエンスを発掘することにより、関連性の高いクリエイティブでリーチするカスタマイズされたAmazon DSPキャンペーンを策定できます。
Tinuitiと協力することで、The Honest CompanyはAmazonインサイトを通じて、オーガニックで買い物を行っているにもかかわらず、広告に接触していない20以上の新しいオーディエンスセグメントを発見しました。これらのオーディエンスをAmazon DSPキャンペーンに組み込んだところ、予算のわずか17%を使用しただけで、これらのオーディエンスがブランド新規顧客(NTB)による購入全体の36%を占めました。結果として、NTBによる購入単価が52%削減されました。3
4.AMCのユースケースと広告エージェントを活用して、すばやく成果を上げる
AMCを活用するために、構造化照会言語(SQL)の専門知識はもう必要ありません。AMCでは、テンプレート化された
ユースケースのライブラリが拡充し続けており、これらはコーディングをほとんど必要としません。また、SQLクエリの生成をサポートし、AI組み込みアシスタントである広告エージェントも提供されます。AMCでは、事前構築済みのインストラクショナルクエリとテンプレートも提供されています。これらの機能を利用して、商品詳細ページへの頻繁な訪問者、価値の高いNTBのお客様、カートに商品を残したままのお客様、ブランドのスポンサー広告をクリックしたことがあるものの購入に至っていないお客様など、価値の高いオーディエンスを多数作成できます。結果として、特定のオーディエンスに対して関連性の高いメッセージをこれまで以上に配信できる可能性が広がります。
AMCをオーディエンスファーストのストーリーテリングを実現するダイナミックなエンジンとして活用することにより、ブランドはリアルタイムのシグナルに基づいて、適切なクリエイティブを適切なオーディエンスに届けることができます。広告を配信するだけではなく、関連性の高いオーディエンスに響くクリエイティブを活用してリーチするための、拡大可能で、シグナル主導のアプローチを作成することができます。
Amazon Adsパートナーとの提携は、お客様が存在するあらゆる場所でビジネスの成長に役立ちます。Tinuitiの詳細はこちら。
出典
1、3 パートナー提供データ、2024年。
2 パートナー提供データ、2025年。
著者について
Joe O'Connor氏は、Tinuitiのイノベーションおよび成長担当シニアディレクターです。彼は、Amazonにおいて広告の新開拓分野の最前線で勤務時間の大半を費やしています。現在は、特にTinuitiにおけるAmazon Marketing Cloud(AMC)の取り組みの拡大と、AIを前提とした商品発見の見直しに注力しています。Joe氏は、2023年にTinuitiに入社する前、Amazon Adsで7年半にわたって勤務しました。リテールメディアの急速な変化に対応し、常に一歩先を見据えることに取り組んでいます。