専門家からのアドバイス

ストリーミングTVを活用して持続的なブランド成長を促進する

Ewa Zawol氏

2026年6月10日 | Dentsu、パートナーシップ変革担当ディレクター、Ewa Zawol

パートナーの視点

パートナーの視点

「パートナーの視点」は、Amazon Adsパートナーネットワークに参加している広告リーダーたちが、クライアントの成果につながる戦略やヒントについて実地で得たインサイトをお届けするシリーズです。今回は、Dentsuのパートナーシップトランスフォーメーション担当ディレクターであるEwa Zawol氏が、ストリーミングTVのブランド構築効果に関する調査結果をご紹介します。

マーケティング担当者は、長期的なブランド構築への投資の価値と、ブランドが重要な成長の原動力であるという事実を直感的に認識しています。Dentsuが発表した最近のグローバル調査では、最高マーケティング責任者(CMO)の60%が、メディア投資の優先順位を決める際、短期的なパフォーマンス施策よりも長期的なブランド成長施策への投資の方向に傾くと回答しました。1

しかし、ブランドへの投資について社内の他の利害関係者に強く訴え、組織全体からの支持を得られる成長戦略へと落とし込むことは、非常に難しい場合があります。パフォーマンス重視の施策は本質的に測定しやすいため、社内では成果をより迅速に測定できる投資を優先すべきという声が高まりがちで、優先順位のわずかな調整を求められることもあれば、全面的な見直しを迫られることもあります。業界では、これまでブランド構築への投資のROIを実証する手段が不足していました。さらに、デジタルチャネルの急増により、短期的なパフォーマンス施策への投資にますます傾いています。

こうしたギャップを埋めるものが、Dentsuが今年初めに発表した最新の調査、The Brand Resetです。このフレームワークは、Lumenの信頼性の高い注目データ、Kanterが長年蓄積してきた事前テスト、ブランドトラッキング、財務パフォーマンスの専門知識、さらには業界の先駆者であり、著者、教授、マーケティングコンサルタントでもあるLes Binet氏による専門的な解説を組み合わせたものです。このフレームワークの基盤となっているものは、1秒単位で効果を分析したデータセットで、マーケット担当者は動画フォーマットのどの瞬間に、どこでブランドへの影響が生み出されるかを正確に把握できます。このような粒度レベルにより、より適切な計画決定が可能になり、マーケティング担当者は注目の力を最大限に引き出すために必要な知見を得ることができます。2

重要な調査結果の1つは、ショートフォーム形式を含むデジタル動画が、複数年にわたってブランド構築効果をもたらす可能性があるという点です。長年にわたってリニアTVが優れていると考えられてきた理由は、高い注目度と高品質なブランドの露出を実現できることでした。The Brand Resetの調査結果は、その前提に真っ向から異議を唱えています。最新のコネクテッドTV(CTV)環境では、長期的なブランド効果においてほぼ同等の成果を実現できるようになったことを指摘しています。リニアTVとは異なり、Prime VideoなどのAmazonチャネルにおけるストリーミングTV広告は、認証済みの世帯を通じてブランドの露出とショッピングシグナルを結び付けます。この仕組みにより、ブランドはリーチの面でリニアTVと同等のブランド構築力が得られるだけでなく、キャンペーンパフォーマンスをビジネス成果に結び付けることも可能になります。

広告主様とメディアプランナーの方々にとっての意味

この点は、オーディエンス行動の変化を反映した、メディア環境における重要な構造的変化を示すものです。新しい動画マーケットプレイスがリニアTVと同等の効果を発揮するかどうかを把握することの難しさが、この分野へのさらなる投資を妨げている最大の課題だと世界のCMOたちが指摘する中、3その効果を実証し、数値化できることは、取締役会で決着を付ける上で大きな決め手となります。以下は、コネクテッドTVへの投資のアプローチを見直すことを望んでいる広告主様やプランナーの方々に向けた考慮事項です。

文化的な瞬間はストリーミングへと移行しつつある

現在、より多くのオーディエンスが長編コンテンツをストリーミングサービスで消費するようになっています。主要なスポーツ競技、授賞式、その他の文化的イベントも世界規模でストリーミングTVへと移行しつつあります。フォーマットは、リニアTVとストリーミングTVを対比して捉える新しい考え方で構築、プランニングされており、その両方を組み合わせることもますます多くなっています。

自発的な注目が異なる形でブランドを構築する

The Brand Reset調査は、自発的に行われた注目が強制された注目よりも大きな効果があることも示しています。Amazon Adsのインタラクティブ動画広告では、広告体験そのものの中で直接オーディエンスに商品の調査、カートへの追加、詳細の確認などにかかわるよう促します。こうしたインタラクションは自発的な注目シグナルを生み出します。調査によれば、このようなシグナルは受動的で強制されたブランドの露出よりも長期的なブランド構築において高い効果を発揮します。この結果は、CTVがブランド構築の面で独自の価値を提供しているという考えを裏付けています。

動画を1つの連続したフォーマットとしてプランニングする

多くの場合、動画はいまだにばらばらな仕方でプランニングされており、従来の放送アプローチと指標はストリーミングチャネルなどのアプローチとは切り離されたままです。そのため、ブランド投資がビジネス成果にどうつながるかという統合的な視点に欠けています。広告主様がPrime VideoなどのAmazonチャネルでストリーミングTV広告に投資する場合、Amazon Marketing Cloudを利用すれば、ストリーミングTVの広告露出シグナルをその後の購買行動と結び付け、アッパーファネルへの投資が測定可能な成果にどうつながるかをクローズドループで把握できるようになります。ブランド重視の投資とパフォーマンス重視の投資の場合と同様に、ここでもどちらかの戦略を優先して他方を犠牲にすることではなく、投資のバランスを取ることが重要です。また、ターゲットとするオーディエンスを踏まえ、特定の商品、キャンペーン、メッセージ、またはクリエイティブに最も適合する各フォーマットの機会(たとえばリニアTVも依然として高いブランド効果を確実にもたらす)を考慮することも重要です。

Amazon Adsパートナーとの提携は、お客様が存在するあらゆる場所でビジネスの成長に役立つ可能性があります。Dentsuについての詳細はこちら

出典

著者について

Ewa Zawol氏は、ブランドの成長のあり方を形作ってきた20年以上の国際的な経験を持つ、グローバルメディアリーダーです。Dentsuのグローバルパートナーシップディレクターとして、断片化が進む最近の広告業界全体における動画とメディアの効果向上に取り組んでいます。Ewa氏は、米国、欧州、英国にわたる豊富な経験があり、注目度と動画エコシステム、ブランドとパフォーマンスのバランスについて語ります。実際のビジネス成果に基づいた、実践的かつ将来を見据えた視点を提供します。