事例

Ubun、リピート購入率の向上とコンバージョン率改善により、カゴメの売上を190%増加

Ubunが信頼される日本の食品メーカー Kagomeの広告戦略をAmazon Marketing CloudとAmazon DSPを活用して最適化し、過去最高の売上を達成するとともに、新規ブランド顧客基盤を拡大した方法をご紹介します。

Ubun

主な知見

190%

広告戦略の最適化により、売上全体が前年比190%増

149%

広告経由の新規ブランド売上(NTB)が前年比149%増

111%

動画広告視聴者のコンバージョン率が111%改善

目標

100年以上前に設立されたカゴメ株式会社は、日本の食品業界において信頼される家庭用ブランドとしての地位を築いてきました。同社は、ロングセラー商品の「野菜生活100」をはじめとするトマト加工製品や野菜飲料で知られています。カゴメは2007年からAmazonのストアで販売を開始し、特に野菜ジュースのケース販売において、多くのお客様からの継続的な購入による売上を獲得しています。

カゴメのAmazonでの事業拡大に伴い、適切な広告予算の設定が課題となりました。同社の強力なブランド力により、広告投資の影響を受けにくい高い基礎売上が既に確立されていたため、広告費売上高比率(ACOS)に基づく従来の予算設定手法が効果的でなくなっていました。そこでカゴメは、新規のお客様の拡大とAmazonでの広告投資の最適化を目指し、2023年にAmazon AdsパートナーであるUbunとの協業を開始しました。

Ubunは、リテールブランドがAmazonのストアで成長するのを支援するフルサービスのデジタルマーケティングエージェンシーです。カゴメとUbunは、リピート購入と売上全体の拡大を目指し、投資収益率(ROI)を重視したツールを活用した広告戦略の強化に取り組みました。

アプローチ

お客様あたりの平均収益(ARPU)および購入ごとの新規顧客獲得コスト(N-CPA)を測定するために、UbunはAmazon Marketing Cloud(AMC)と併せてUbun BASEレポート自動化ツールを導入しました。これらの指標は、ROIに基づく広告予算の策定に不可欠です。カゴメの製品はリピート購入が多いことで知られており、これらの指標を正確に算出することが難しい状況でした。

AMCのフレキシブルショッピングインサイト(Flexible Shopping Insights)機能を活用することで、Ubunはリピート顧客のオーガニック購入動向を把握し、広告コストの算定をより正確に行えるようになりました。分析により、カゴメの広告投資が新規顧客(NTB)の獲得に必要な水準に達していないことが判明し、これが販売機会の損失につながっていました。これを受けて、6か月間のAPRUから得られる利益がN-CPAと見合うよう、2024年の予算を130%増額しました。

Ubunは自社ツールUbun BASEを用い、N-CPA(新規顧客獲得単価)をキーワード単位とオーディエンス単位の両方で可視化。これにより広告運用のリアルタイム最適化を可能にし、ROIの改善に貢献しました。さらに、N-CPAの最適化に加えて、リピート購入率の向上によってARPU(ユーザー当たり平均収益)の最大化も目指しました。その実現のため、RFM分析1で特定したオーディエンスセグメントに対し、Amazon DSPを通じてマーケティングオートメーション施策を展開しました。

Ubunはファネル上位のお客様にリーチするために、RFM分析で特定した優良なオーディエンスを拡張し、AMCのカスタムオーディエンスの機能を活用して類似オーディエンスを追加しました。AMC Audiencesを活用することで、対象のオーディエンスの行動履歴に基づいたより関連性の高いオーディエンス構築が可能となります。さらにUbunは、Amazon DSPを通じてTwitch上での動画広告配信を行い、新規顧客(NTB)の獲得を目指しました。

quoteUp広告主は、自社の目標を理解し、密接に連携できる代理店と提携すべきです。
— カゴメ株式会社、東京本社 営業本部 健康直送事業部 直販2グループ 尾池 忠

結果

一連の広告キャンペーンの後、カゴメの総売上は前年同期比で190%2増加し、過去最高の四半期売上を記録しました。2024年第4四半期における広告経由の新規顧客(NTB)売上は、広告予算の増加とN-CPA(新規顧客獲得単価)の最適化により、是前年同期比149%3の増加となりました。またカゴメの動画広告接触者のコンバージョン率は、被接触者と比較して111%4高く、このキャンペーン手法の有効性が実証されました。

出典

1 顧客の購買行動を 最新購入日(Recency)、購入頻度(Frequency)、累計購入金額(Monetary)の3つの指標で評価し、顧客をランク付けする分析手法。優良顧客の特定などに活用される。

2~4 広告主提供データ、日本、2024年。