事例
Flywheel、Logicool製品の売上を97%増加させ、Amazon DSPで広告予算を最適化

目標
- 売上を最大化
- 各広告タイプの評価手法の策定
- 顧客ジャーニーの理解
- フルファネルキャンペーンの評価手段の確立
アプローチ
- Amazon Marketing Cloudを活用したオーバーラップ効果分析を実施
- ファーストタッチとラストタッチの両方に価値を置く購買経路分析を実施
- 購買経路を可視化するダッシュボードを活用し、コンバージョンに最適な接点を特定
- スポンサーブランド動画広告を通じて優先ASINをプロモートし、感情に訴えるクリエイティブでブランド認知を向上
結果
- ベストセリングマウスの売上が前年比97%増加
- 同マウスのCVR(コンバージョン率)が前年比2.7%向上
- ROAS(広告費用対効果)が52%向上
- NTB(新規顧客)が前年比82%増加
Logicoolは、グローバルな小売企業Logitechの一部門で、コンピュータ、ゲーム、音楽のパフォーマンス向上に寄与する製品を提供しています。2012年にAmazonストアでの販売を開始し、2021年からはトップライン売上の最大化を目指し、デジタル広告代理店との連携を強化しました。
2021年、LogicoolはデジタルコマースのパートナーとしてFlywheelを選びました。FlywheelはAmazon Adsの公式パートナーで、専門知識と最新のソフトウェアソリューションを組み合わせ、クライアントの売上、シェア、利益の向上を目指しています。
LogicoolとFlywheelは、オンライン戦略において次の3つの目標を掲げました。第一に、異なる広告タイプを評価するための仕組みの構築。次に、顧客ジャーニーを理解すること。そして最後に、フルファネルキャンペーンの評価手段を確立することです。Logicoolは、従来の広告費用対効果(ROAS)やコンバージョン率(CVR)に依存しない、より高度な評価方法を模索しました。
需要創出キャンペーンへの予算の増額
FlywheelはAmazon Marketing Cloud (AMC)を使い、異なる広告の貢献度を理解するためにオーバーラップ効果分析を実施しました。この分析で、ミッドファネルの考慮段階において複数のキャンペーンを組み合わせることが、特に戦略的な製品において効果的であることが明らかになりました。
また、Flywheelは、Amazon DSPとスポンサー広告の両方に接触した顧客の購入率が、スポンサープロダクト広告のみを見た顧客に比べて9,067%も高いことを発見しました。さらに多くの広告に触れた顧客ほど、コンバージョン率も上昇する傾向が見られました。これを踏まえ、LogicoolはAmazon DSPへの広告予算を増やし、需要創出キャンペーンを強化しました。
Flywheelは、Amazon DSPへの投資をAMCで可視化することにより、ラストタッチだけでなくファーストタッチの貢献度も評価できるよう支援しました。また、スポンサープロダクトの入札価格を時間帯ごとに最適化することで、よりコスト効率の高い運用を実現しました。
顧客ジャーニーの可視化で効果的な接点を発見
Flywheelは、Amazon Marketing Cloud(AMC)のダッシュボードを活用し、キャンペーンタイプ、ターゲティング目標、商品カテゴリー別に分析しました。この分析により、最初の広告接触から購買に至る経路が可視化され、コンバージョンに効果的な接点が特定されました。分析では、「マウス」や「キーボード」などのノンブランドキーワードを使用したスポンサープロダクト広告が、Amazon DSP経由の広告と組み合わされたときに、最も高いコンバージョン効果を発揮することが明らかになりました。 これにより、オフサイト広告の需要喚起効果の重要性が再確認されました。
AMCを活用してAmazon DSPキャンペーンの投資評価を可視化することで、ラストタッチに依存せず、ファーストタッチの重要性を理解する支援ができました。検索結果の1ページ目しか見ない顧客が70%に上るため、上位表示を確保するためにはスポンサー広告への投資が不可欠です。Flywheel Commerce Cloudの独自ソフトウェアやAmazon Marketing Stream、Amazon Marketing Cloudといった革新的な技術を活用し、効果的なキャンペーンの拡大を実現しています。
— Flywheel Digital Japan株式会社、ストラテジック グローバル アカウント ディレクター、前田智之氏
スポンサーブランド動画広告の活用で購買ファネルを誘導
Flywheelは、購買経路分析に基づいて、マーケティングファネル全体で機会損失を防ぐための最適な投資配分を評価しました。ファーストタッチとラストタッチの分析により、スポンサーブランド広告が考慮段階と購買段階の架け橋として重要な役割を果たすことが分かりました。
スポンサーブランド動画広告 は、購買ファネルを通じてユーザーを誘導し、コンバージョン率を向上させる強力な手段となりました。Flywheelは、Logicoolの製品ラインから優先ASINを厳選し、ビデオ広告を通じてプロモートしました。感情に訴えるクリエイティブを採用し、Amazonストア内のデスクトップおよびモバイル検索結果でブランド認知を向上させ、マルチタッチポイントのキャンペーンをビデオ中心で展開しました。
NTB顧客82%増加と売上高向上
Flywheel は、Logicool のベストセラートラックボールマウスの売上を前年比 97%1 増加させることに成功しました。同製品のコンバージョン率も前年比 2.7%2向上し、ROASは 52%3向上しました。さらに、新規顧客(NTB)も前年比で 82%4増加しました。
Flywheelは革新的な思考を取り入れ、Logicoolの未来にフォーカスしながら、新しいAmazon Adsの機能やリリースを積極的に取り入れました。これにより、次の成功への準備が整いました。
— Logicool株式会社、執行役員/EC事業本部長、黄玉瑾氏
出典:
¹⁻⁴ Logicool、日本、2024年。