フィッツコーポレーションは迅速な広告戦略の判断と対応を実現

会社概要

株式会社フィッツコーポレーション(以下、フィッツコーポレーション)は、化粧品・香水を中心にオリジナル商品の企画や販売、海外ブランドの輸入業などを行っています。「豊かさが香るものづくり」を企業理念に掲げる企業です。 フィッツコーポレーションは2006年からAmazonでの商品販売は行っていましたが、2016年Amazonの日本での広告事業開始を受けAmazonでの広告掲載を開始しました。

それまでインターネット広告の経験は少なかったものの、Amazonへのポテンシャルを感じていたフィッツコーポレーションにとって、必要に応じて広告掲載効果を確認し調整できるなどAmazon Adsは始めやすい広告サービスでした。

また、多くの実店舗でも商品を販売しており、消費者がオフラインで商品購入を検討する際Amazonで検索することも考慮し、広告掲載が有効ではないかと考えたことがきっかけでした。

課題: 広告運用の改善に向け、自社運用から広告代理店との取り組みへ

その後フィッツコーポレーションは自社で広告運用を行い、2017年11月からは同社の主力ブランドの1つである男性向けヘアスタイリング剤ブランド「オーシャントリコ」のAmazonサイトでの販売を開始しました。
しかし、日々の広告改善を行う人的リソースの不足などによりターゲットごとの活動成果の可視化や運営に十分な手が回らず、これらを改善すべく外部パートナーを探していました。数社からの提案を受ける中、明確なキーワード分析戦略やレポート内容といった提案を受け、当時自社で運用していた時のROASをできるだけ維持し広告活動を拡大することをKPIに設定し、2018年10月株式会社ウブンとの取り組みが始まりました。

戦略: 広告枠を最大限に活用し、売上最大化を目指す

Amazonの利用戦略・戦術・運用に特化したコンサルティングや広告運用代行サービスを提供する株式会社ウブン(以下、ウブン)は、フィッツコーポレーションにAmazonでの更なる売上向上を目指した戦略の立案や在庫価格管理、商品詳細ページの改善や広告運用など、広告領域以外のサービスも提供しています。

フィッツコーポレーションへのサービス提供開始にあたっては、まずアカウント構造を刷新し、それまで一括管理されていたキーワードをブランドワード、競合キーワード、カテゴリキーワードに識別したうえでキャンペーンを分割しました。広告効果の可視化と検証を行いやすい設計へ変更しました。ターゲットキーワードは実際に検索を行い、モニタリング結果に基づき広告強化の余地を確認して予算拡大について検討できるよう環境を整備しました。さらに注力商品や人気商品のバンドル化やバリエーション解除により、商品ラインナップの充実と露出の向上を計りました。

具体的にはASINごとのキーワード戦略の策定と入札管理、キーワード追加などスポンサープロダクト広告の運用管理を実施しました。UBUNは、単一商品を一連の商品のセットと比較してスポンサーブランド広告クリエイティブをテストし、スポンサーディスプレイ広告でFITSの商品のクロスセル販売に重点を置きました。あわせて商品詳細ページ改善の示唆やショッピングカート獲得のための商品ラインナップ戦略の提案など、全体最適化を提案し更なる売上の向上を目指しました。特にキーワード戦略をオフラインにおける棚取り戦略と位置づけし、ビッグワードでの注力商品の露出最大化を図るとともに商品バリエーションは解除し、実際の検索結果画面の上部のすべてのスポンサープロダクト広告枠とスポンサーブランド広告枠にフィッツコーポレーションの商品が表示されるよう施策を講じました。

その結果、主要キーワードで検索された際、目につく場所にフィッツコーポレーションの商品が表示されるようになり、主力ブランドの「オーシャントリコ」はメンズワックスカテゴリシェアの拡大と売上増加を実現しました。また、広告活用ブランド数を広告掲載当初の2ブランドから15ブランドまで増やし露出を強化することで、「オーシャントリコ」をはじめ全国のドラッグストア・コンビニエンスストアで展開するたくさんのブランドの店頭販売への貢献が期待されています。加えて「オーシャントリコ」の香りに採用されているフィッツコーポレーションのフレグランスブランド「ライジングウェーブ」への相乗効果も実感されています。

quoteUpパートナーとの取り組みで、ブランド側が必ず持たないといけないものがあると考えています。それはブランドの単年から中期のプランを明確に持つことだと認識しています。quoteDown
— 三川恵理氏、Amazon担当およびオーシャントリコデジタル広告担当マネージャー、フィッツコーポレーション株式会社

結果: eコマースの成長性と広告投資への理解

両社は現在もAmazonでの売上拡大やブランド力向上に向け、積極的に取り組んでいます。ウブンは広告ROASを下げてでも検索面での表示商品数を増やす取り組みへの変更など、フィッツコーポレーションが全体の実績を見ながら都度適切なビジネス判断を下すことができる報告を心がけています。このウブンからの報告と提案は、フィッツコーポレーションのeコマースの成長性や社内関係者の理解につながり、商品開発や実店舗での販売特性の違いを理解した営業活動に展開されています。

現在ではフィッツコーポレーションの上層部に向けた報告会に、営業チームに加え当初は参加していなかった商品企画チームも同席するなど組織横断的な環境が整い、Amazon.co.jp限定セットや商品のバンドル化などについてスピーディーに判断・対応し商機を喪失することなく取り組んでいます。

「私もそうだったのですが営業担当ですと、通常業務ではインターネット広告に触れることが少なく判断が難しいこともあると思いますが、経験あるパートナーに協力いただくことで悩みの解消につながると思います」と、フィッツコーポレーションAmazon担当およびオーシャントリコデジタル広告担当マネージャーの三川恵理氏は、広告代理店と取り組むことのメリットをあげました。続けて自身の経験から、ブランドオーナーは次の点が大切だとされています。

quoteUp広告はお客様に知ってもらう手段にすぎないので、ブランドプランを明確にし、お客様とどうコミュニケーションをとっていくのか、その方針がとても重要だと考えています。そのプランをパートナーと共有し、並走していくことがAmazonでの販売につながると思っています。quoteDown
— 三川恵理氏、Amazon担当およびオーシャントリコデジタル広告担当マネージャー、フィッツコーポレーション株式会社

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