Publicis社のMargaux Logan氏が、ブランドがホリデーシーズンに自社の価値をお客様にアピールする方法を説明

2022年12月1日 | 投稿者:Matt Miller、シニアコピーライター

Margaux Logan氏

この「私の最高のアドバイス」というシリーズでは、広告の専門家から、キャリアジャーニーで得た重要な知識、これまでに受けた中で最高のアドバイス、ブランドやビジネスの成長に役立つインサイトを教えてもらいます。

Publicis Commerce社のオムニチャネルおよび新興マーケットプレイス担当上級副社長のMargaux Logan氏は、ホリデーシーズンが近づいている今、ブランドが消費者にその価値を証明するためにもう少し盛り上げたいと考えている時期は第4四半期だと言います。

その価値を示すにあたって重要になるのが、「なぜ」というキーワードです。

「なぜ消費者にアピールしているのか、商品が消費者のニーズに応える理由を明らかにすることで、ブランドのロイヤルティを構築できます」とLogan氏は説明します。「それらをはっきりさせることは、今シーズンを迎えるうえで役立ちます」

サプライチェーンの課題が続き、経済が進化する中、ブランドには、このホリデーシーズンに消費者とつながろうとする際に考慮すべき要素が数多くあります。だからこそ「なぜ」と考えることが、今とても重要なのだとLogan氏は語ります。

「消費者が節約気味になっているかもしれないこの時代、良いと思うものだけを厳選して購入する消費者の傾向は一層強まるでしょう」とLogan氏は言います。「ブランドがなぜ顧客にとって関連性が高いのかを説明する必要があります。そのようにしてロイヤルティを高め、メッセージを非常に明確にする必要があります」

Logan氏は現在、UnileverやAmazonなどのブランドでのマーケティングとコミュニケーションの経験を生かして、広告の専門家として、クライアントが商取引の世界を乗り切ることができるようサポートしています。以下でLogan氏は、ホリデーシーズンに入っていくマーケティング担当者への最善のアドバイスと、ブランドが「なぜ」という問いに向き合うためのヒントを提供しています。

はじめに、あなた自身について、あなたのキャリアについて、そして現在のポジションにたどり着いた経緯について少し教えていただけますか?

私のルーツの話ですが、私が大学にいたとき、「社会学と人類学が大好きなの。人についての学問だし、人の行動理由についての学問だから」とよく言っていました。 その興味をビジネスに方向転換したものが、マーケティングの分野でした。ビジネススクールに通ってMBAを取得し、Unileverに長年勤務し、そこでビジネスのやり方をしっかり学びました。その後、出品者のコンサルタントとしてAmazonに入社し、出品者にAmazonとの連携方法を理解してもらうためのサポートを行いました。そこでは非常に多くのことを学びました。その次にPublicisで勤務しました。Publicisは、Amazonの専門家としての役割を果たしてくれる人材を探していました。その役割というのは、当時の新しいコマースコンサルタント業務でした。ソリューションのあらゆる側面を見てきたので、この業務は私にとって素晴らしい次のステップでした。私は消費者が何を考えているか、クライアントが何を考えているか、ブランドがどう考えるかが分かります。それらすべてが今の私を形成しています。

それはこのインタビューにおけるアドバイスの部分への素晴らしい導入ですね。では、昨今のマーケティング担当者への最も良いアドバイスはありますか?

自分がしていることの理由を見つけ、自分がそこにいる理由を知ることです。チーム間を移動したり、新しい役割に変わったり、さまざまなブランドや代理店に異動したりするとき、最善の行動方針は、なぜ自分がそこにいるのか、なぜ人々が自分から話を聞きたがるのかを見極めることです。彼らを助けるために私に必要なものは何か? なぜ彼らは私の専門知識を必要としているのか? それはすべて、その消費者の考え方を遡るものでもあります。私の消費者とはクライアントチームだろうか、それともブランドオーナーだろうか、それとも商品を購入している消費者だろうか? このように考えることは、日々行うことに集中するうえで役立ちます。なぜ私はここにいるのか? 私たちはこれを何のためにしているのか?

これは、仕事とマーケティングの全般において非常に興味深い見方です。キャリアを通じて、その考え方をどのように活用してきたかについて少し説明していただけますか?

私にとって、これは自分が行うことを具体化し、意思決定を動かすものを明確にするうえで役立ちました。自分が達成しようと思っていることに集中し続けることです。取るべき行動は何か? 「理由」とは何か? 解決すべき問題を明確にするためにブランドや代理店がアプローチしたいと思える人物になるにはどうしたらよいか、それを理解することは、私にとって個人的な観点でもビジネスの観点でも役立ちました。すべてのブランドは、なぜ自社の商品が陳列されているのか、なぜ消費者がその商品を気にかけるべきなのかを理解している必要があります。選択できるブランドはたくさんある中で、なぜ自社のブランドが適しているのか? 目指しているものは何か? そして、消費者のために、彼らが抱えている問題やニーズにどのように応えているか? 提供しているもので重要なことは何か?また、その信頼性と目的にどのように重点を置いているか?

これが消費者にどのように価値をもたらすかについて、大事な点が挙げられました。そのことについてもう少し話してもらえますか?

はい。消費者のニーズに応えるものを消費者に提供しているブランドであれば、「だからこそ、ブランドXが必要だ」というメッセージを伝えることになります。 そのようにして、正しいやり方に本当に注力することができます。ホリデーシーズンが近づくと、人々がいろいろな経済動向を話題にすることに気付かれることと思います。消費者は購入をするときに、なぜこの商品が必要なのかを見極めようとするでしょう。つまり、商品に関する適切なメッセージを伝えることが重要になります。

ブランド側と代理店側の両方のエクスペリエンスについて話していただきましたが、その背景を踏まえて、このアドバイスがブランドのロイヤルティにどのように影響し、なぜそれが今それほど重要なのかを説明していただけますか?

なぜ消費者にアピールしているのか、商品が消費者のニーズに応える理由を明らかにすることで、ブランドのロイヤルティを構築できます。それらをはっきりさせることは、今シーズンを迎えるうえで役立ちます。消費者が節約気味になっているかもしれないこの時代、良いと思うものだけを厳選して購入する消費者の傾向は一層強まるでしょう。そのようにしてロイヤルティを高め、メッセージを非常に明確にする必要があります、メッセージを非常に明確にする必要があります。消費者がお金を使う際、良いと確信できないもののために苦労して稼いだお金を費やすことは難しいでしょう。信頼できるブランドで、ニーズを満たす商品を提供してくれることがわかっている場合は、喜んでお金を使います。これは消費者がどこでお金を使うか機会をうかがっているタイミングだとは言えないと思います。

はい、それは私も関心がある点です。一般的にここ数か月は、消費行動が変化し、いろいろな動きがあるわけですが、ホリデーシーズンにはどのような傾向が生じると予期しますか?

ブランドはサプライチェーンと配送コストをよく認識していると思います。これは確かに課題です。そして、ホリデーシーズンに入ると、それらすべてに注意を払う必要があります。ライブコマースやライブストリーミング、ショッピングができるSNSなど、多様な購入方法を人々がどのように活用しているかを注意深く観察していきます。活用方法を紹介したり、ライブレビューを行ったりすることは、お金に見合う価値があることだと思います。特にホリデーシーズンの場合はそうだと言えます。

ホリデーシーズンの話なので、あなたのキャリアの中で取り組んだ中でお気に入りのホリデーキャンペーンがあれば教えていただけますか?

私がHellmann’sで働いていた頃、サンクスギビングは重要なホリデーでした。残り物や七面鳥のサンドイッチがあふれ、マヨネーズが主役となっていたからです。それは消費者にしっかり焦点を当てたインサイトであり、メッセージの観点から見ると、残り物をどのように美味しく見せるか、という非常に具体的なキャンペーンでした。ありふれた残り物をより魅力的なものにするレシピを考案する有名シェフと協力して、巧妙なキャンペーンを行いました。