消費対脱消費: ショッピング行動を形成する2つの異なる動機

2021年10月25日

消費と購入に関して、正反対のスペクトルに位置する2つの消費者グループがあります。一方に買い物の際に大きな喜びを見いだす集団がいます。最新かつ最高の商品をほとんど自己表現の形として発見する人たちです。スペクトルの反対側には、購入を減らすことを求めている消費者がいます。彼らはニーズを再評価し、もっと意図的に購入しています。

今年、Amazon Adsは、消費者の傾向と行動を形成する社会的価値観を研究するEnvironics Researchに調査を委託しました。私たちの目標は、今日の消費者にとって何が重要か、そして彼らがブランドに何を求めているのか学ぶことでした。最近のEnvironics Researchの調査を通じて、この2つの消費者グループ、彼らを動かす社会的価値観、ブランドが各グループと有意義に結びついていく方法について詳しく学びました。

楽しんでいる消費者:購入と個性を調和させる

買い物には特有の喜びがあります。特に、ガジェット愛好家が最新のスマートフォンを購入するときなど、待望の商品を購入する場合に感じられます。また、メイク好きの人が新しいスタイルにぴったりのカラーパレットを見つけたときにも喜びがあります。この点で、購入は消費者のアイデンティティと絡み合っています。彼らのショッピングは、自己実現、個人の表現、そしてユニークさに向けられています。そして、その一部を反映した商品やサービスを購入すると、彼らは大きな喜びを経験します。実際に、米国の消費者の56%とヨーロッパの消費者の48%が次の意見に同意しました。 「お金を使うこと、自分のために何か新しいものを買うことは、私の人生における最大の楽しみのひとつです。」1

米国の消費者の56%とヨーロッパの消費者の48%が次の意見に同意しました。 「お金を使うこと、自分のために何か新しいものを買うことは、私の人生における最大の楽しみのひとつです。」

広告主様が覚えておくべきポイント

消費に喜びを感じる購入者は、広告やマーケティングのメッセージをよく受け入れます。消費者の10人に6人は、新しいものを最初に試すのが好きなので、常に新しい商品やサービスを探していると言っています(米国60%、ヨーロッパ62%)。2 消費者の10人に8人が、支出を促す特定の関心分野があることに同意します(米国81%、ヨーロッパ79%)。3 ブランドは、それを念頭に置いて、ショッピングジャーニーの各段階でこれらの消費者と出会うために、チャネルをまたいで彼らにリーチすることに集中しなければなりません。自社の商品やサービスについて、ユニークでワクワクするところを強調しましょう。このグループは、多くの場合、御社の商品やサービスが彼らの個性とどのように調和するか、または補完するかについて知りたがっています。

意識の高い消費者の多くが意図的な購入決定を下している

スペクトルの反対側には、購入を減らすことを求めている消費者のグループがあります。彼らはエシカルな消費主義と意識的な消費のレンズを通して購入を評価し、次のように自問します。 「これは本当に必要ですか?」「この商品は私の人生を豊かにしますか?」「この購入は地球にどのような影響がありますか?」

意識的な消費によって推進される消費者の社会的価値観

これらの意識の高い消費者は、エシカルな消費主義を実践しています。彼らは、商品を作っている会社について認識されている倫理観に基づき、購入決定を下そうとしています。これらの購入者はグローバルな意識を持ち、自分たちのことを「自分のコミュニティや国の市民」ではなく、まず「世界の市民」だと考えています。 同様に、彼らはマルチカルチュラリズムを受け入れ、自国を構成する多様な文化やコミュニティに情熱を注いでいます。意識の高い消費者はエコロジカルなライフスタイルを送り、購入基準の一部として環境問題を評価することがよくあります。この集団は新技術にも熱心で、最新の商品やイノベーションに関する情報を求めています。

広告主様が覚えておくべきポイント

意識の高い消費者が買い物をするとき、彼らは意図的に行っています。彼らはショッピングにおいて優れた判断力を持ち、目が肥えていて、多くの場合、エシカルに調達されて生産された商品を求めています。 米国とヨーロッパの消費者の10人に8人が、より効果的に買い物をするためにニーズを再評価することが増えていることに同意しています(米国79%、ヨーロッパ80%)。4 4分の3の人々が、最近、価値のあるものにもっと集中するように生活様式を変えています(米国75%、ヨーロッパ76%)。10人に4人が自分の行動や買い物を減らす必要があると感じています(米国45%、ヨーロッパ43%)。5 さらに、10人中6人が商品よりも経験にお金と時間を費やすことを望んでいます(米国64%、ヨーロッパ59%)。6 彼らの判断力を考慮すると、意識の高い消費者はマーケティングメッセージを最も受け入れない人たちかもしれません。しかし、ブランドは、(サステナビリティ、多文化主義、インクルージョンなど)価値観でリードするときに、突破口を見つけてこれらの購入者と共鳴することができます。

消費の喜びを生きがいにする消費者にリーチするか、購入を減らそうとする意識の高い消費者にリーチするかに関わらず、ブランドはマーケティングと広告において、本音でかつ一貫性を持って自分自身を表現しなければなりません。スペクトルの両端にいる購入者は、ライフスタイル、個性、価値観に合ったブランドから購入しようとしています。チャネル全体で一貫性のあるストーリーを伝えることで、ブランドは両方のグループの購入者と有意義なつながりを持つことができます。

価値観を通じたオーディエンスとのつながりについてさらにインサイトを得るには、ガイド「Higher Impact」をご覧ください。

参照元

1~6 Environics Research、「Amazon Advertising | Social Values Global Consumer Themes」、米国、英国、スペイン、フランス、ドイツ、イタリア、2021年。